前回ワードプレス・レスキューの宣伝記事を書かせていただきましたが、その記事を読んでくれた方から「ココナラで始めたサービスを実際にどうやってリアルなビジネスにしたの?」という質問をいただいたので、今回は、その経緯や方法をご紹介したいと思います。
ココナラで始めたサービスについて
まずココナラをご存じない方に簡単に説明いたしますと、ココナラは個人のスキルを販売できるプラットフォームです。
例えば、イラストを描くのが得意な人が似顔絵を描くサービスを提供したり、ダイエットに成功した人が、ダイエットのサポートを提供したりしています。
私の場合は、WordPressに詳しいので、WordPressで困っている人向けに問題を解決してさしあげるサービス
開始から3か月経ちますが、販売実績数が62件で、51件の評価をいただきました。そして、ありがたいことに全て星5つをいただいております。その結果、「マスター2」というココナラでも最高のランクを頂戴しております。
サービスをどうやって始めたのか
私がココナラにサービスを出品した時点で、既に同様のサービスはいくつか提供されておりました。
その時点で、ココナラ内でも先行者が優位な状況が生まれていました。
それは、販売実績数と評価結果、また、出品者に付けられるランクです。
では、同様のサービスがあるから悪いのかというと、一概にそうとは言えません。
それは、既に同様のサービスがあり、それぞれに多数の販売実績があるということは、そこに「お金を払ってでもお願いしたい」というニーズがあることの証拠だからです。
ニーズがあることが分かっているのであれば、後はどうやってお客様に注文していただけるかを考えれば、うまくいく可能性は十分にあります。
既に競合となるサービスがある中で、私が考えたのは以下の二つでした。
・即対応を打ち出す
・価格を競合より低くする
一つ目の「即対応を打ち出す」というのは、競合を調べたところ、片手間でやっている人が多いせいか、購入してから2,3日はかかるというサービスが多かったので、私は即対応を打ち出しました。
そもそも困っている人を助けるサービスなので、困ったときにすぐ対応してもらえるというのが強みになると考えたからです。
二つ目の「価格を競合より低くする」は、言うまでもなく価格で選んでもらおうという考えです。
ただし後述しますが、これはあくまでもサービスを始めるための方策であって、後に値上げを行っています。
ココナラの残念な点
ココナラの素晴らしい点を話す前に、ココナラの残念な点を説明したいと思います。
ココナラは扱っている商品こそ違いますが、楽天と同じようなマーケットプレイスです。
つまり、そこには同じようなサービスを提供するライバルがおり、中には価格で勝負してくる競合もいます。
同じようなサービスなら、やはり安い方が選ばれてしまいます。
さらにココナラで販売されているサービスは全体的に非常に安いです。プロに頼んだら何万円と請求されるようなサービスが5,000円とかで出品されています。
また、ココナラでは、売り上げの25%が手数料として徴収されます。
つまり1,000円でサービスを販売しても、出品者は750円しか手に入らない状況です。
出品している身としては、1万円売ったつもりなのに実際は7,500円しかもらえないのかと思うと結構やるせない気持ちになります。
ココナラの素晴らしい点
次にココナラの素晴らしい点を書いていきたいと思います。
まず一つ目は、自分のサービスを宣伝してもらえることです。
下の画面はmsnのキャプチャーですが、私がココナラで提供しているサービスが広告枠に表示されています。
これはリマーケティング広告やリターゲティング広告と呼ばれるものですが、一度、ココナラでサービスを見た人に対して色々なサイトで表示される広告です。
実際に私のサービスがこのリマーケティング広告によって、購入されたのかはわかりませんが、自分で広告を出すようなことはしないので、こういった援護射撃はありがたいです。
二つ目は購入者からの評価がたまりやすいことです。
ココナラで購入したサービスの提供が完了すると、購入者に対して、ココナラからサービスの評価を入力するように促されます。
そして評価を入れてくれる購入者が結構いるため、評価がたまりやすいのです。
サービスを購入する際に、評価を参考にする人は非常に多いため、このように評価がたまりやすい仕組みは出品者にとってとても助けになっています。
そして三つめはサービスを見つけてもらいやすいことです。
インターネット上にサイトを開設し、そこでサービスを販売する場合、まずはそのサイトを見込み客に見つけてもらわないといけません。そのためには広告を出したり、ブログを書いて検索エンジン経由で来てもらうなど、お金や手間がかかります。
その点、ココナラでは、サービスの利用者が一定数集まっている中で、利用者はカテゴリーやお勧めなどから能動的にサービスを探してくれるため、自分でサイトを作ったときと比べて明らかにサービスを見つけてもらいやすくなっています。
リアルビジネスにした方法
それではここから私がリアルビジネスに展開した方法を書いていきたいと思います。
まず、リアルビジネスにする前に、自分が納得できる金額を設定する必要があると感じました。
先行する競合がいる状況の中で顧客に選んでもらうために安い価格を設定したという話を書きましたが、主な競合が2,000円から3,000円でサービスを提供している中、私は1,000円でサービスの提供を開始しました。
この戦略は功を奏し、着実に販売実績数と評価を獲得することができました。
その反面、いつまでもこの金額では続けることができないことはわかっていたので、サービスを提供してから二か月後には一気に3,000円へと値上げしました。
結果としては購入してもらえる数は若干減りましたがトータルの売り上げは増えています。
さて、リアルビジネスにするために私が行ったことは、実はとても簡単なことです。
それはWordPressを使って販売サイトを立ち上げるというものです。
実際に作ったサイトがこちらです。
サイトに使う文章は、既にココナラで販売している文章をほぼそのまま使ったので、特に頭を悩ませることなく書くことができました。
面倒な決済の部分はstripeというオンライン決済サービスを利用しました。stripeを使うとクレジットカードでの決済を簡単に導入することができます。
ただ、サイトを作っただけでは、誰もそのサイトに来てはくれないので、私は集客のために主に二つの施策を行っています。
一つ目はこのブログでの紹介です。
このブログはWordPressのことを中心に書いているので、必然的に集まってくる読者はWordPressに何らかのかかわりを持つ人が多くいます。つまり潜在的な顧客が多く集まってくる媒体ですので、ここで紹介することは大きな宣伝となります。
二つ目は問題を解決した実績の紹介です。
これは、実際に依頼のあった問題と、その解決策をサイト内で公開することで、WordPressで困った人が検索サイトで検索したときに、その記事を読み、ワードプレス・レスキューを知ってもらうという施策です。
実際の解決事例ページはこちらです。
これはすぐには効果が出ませんが、長期的に見た場合、集客の強い味方となってくれます。
既にこの解決事例記事を検索エンジンで見つけて、サイトに訪れてくれた人も少なからずいらっしゃいます。
リアルビジネスにするメリット
リアルビジネスにする最大のメリットは、競合を無視した価格を設定できることと、手数料が取られないことです。
前述した通り、ココナラは価格競争が発生しやすいプラットフォームです。
サービスの購入者は、似たようなサービスであれば、価格が安いサービスを購入したいと考えるため、どうしても競合に合わせた価格の調整が必要となってきます。
一方、ココナラから離れて、自分で作ったサービスであれば、価格はある程度自由に設定できます。
また、ココナラでは販売価格の25%が手数料として徴収されますが、自分で作ったサービスであれば、全額自分のものとなります。
1万円で売ったのであれば、1万円がそのまま売り上げとなった方が気持ちがいいですよね。
現在の状況
さて、現在のビジネスの状況としては、
ココナラでの注文:ワードプレス・レスキューでの注文 = 4:1
といったところで、まだまだココナラからの注文が多いです。
ただし、まだサイトを立ち上げて一か月しか経っていないので、注文が既に何件か来ているだけでも十分に機能していると考えています。
ココナラを逆転する日もそう遠くないと感じています。
まとめ
ここまでココナラでサービスを始めてから、リアルビジネスにするまでを書いてきましたが、最後にもう一度その手順をまとめておきたいと思います。
1.ココナラでサービスを開始する際に競合より優れたオファーを提供した。具体的には「即対応」と「低価格」である。
2.販売実績数と高評価がたまってから値上げを実施した。
3.WordPressを使って、ココナラとは独立した販売サイトを立ち上げた。
4.サイトへの集客のために、ブログでの宣伝と、サイトに問題解決の事例の公開を行っている。
個人がビジネスを始めるという点で、ココナラはとても素晴らしいプラットフォームです。
自分で副業を始めたいという方は、まずはココナラで販売を始めて見ることをお勧めします。
そこでユーザーニーズがあるか、検証してみることができます。
そして、販売実績がたまり、サービスを提供することに幸せを感じることができるようになったら、ココナラから独立した販売サイトを作成し、リアルビジネスを始めてみてはいかがでしょうか。